受かる参考書・落ちる参考書（受験英語参考書ミシュラン）

受かる参考書・落ちる参考書（受験英語参考書ミシュラン）概要

大学受験用英語参考書の大特集！　「限られた時間で最大限の効果を上げろ」が合い言葉。受験参考書の効果的な使い方と詳細なコメントで大学受験生が効率よく大学に合格するノウハウを大公開！　大学受験を効率的に遂行するための受験英語の参考書ガイド。難易度や使い勝手、そして、使う側の性格による向き不向きまで考慮し、受験生にベストな英語の参考書を選ぶための指針を提示します。

使い勝手を重視せよ！

　参考書を選ぶ上で気を付けなければならないのは使い勝手が良いか悪いかと言うことだ。

　多くの合格体験記や参考書の使い方のマニュアル本でこのことはあまり触れられていない。理由は至極簡単。奴らは勉強ができるのだ。だから使い勝手のことをどうのこうの気にすることなく勉強できるのだ。

　具体的例をあげると、答え合わせだ。

　デキる生徒にとっては、答えが合っているかどうかの確認作業をするだけで済む。ところが、デキの悪い受験生の場合、答え合わせが厄介なのだ。

　問題を解く→答え合わせをする→間違っている→解説を見る→問題を見る→解説を見る→次の問題の答え合わせをする……。この作業を解いた問題の数だけ延々と繰り返さなければならない。つまり、使用している参考書の作りによっては、ページをめくるだけの時間でもバカにならないのだ。

文体を重視せよ！

　今、参考書はいろいろな文体で書かれている。「である」調もあれば、「です・ます」調もあるし、「講義」調の口語表現もある。この表現は、どれがよくでどれが良くないとは言えない。好みの問題だからだ。ところが好みの問題というのは、各人それぞれ。だからやっかいなのだ。

　たとえば合格体験記等で絶賛されているような参考書があったとしよう。すると、それを見た多くの受験生が購入へと向かう。ところが、自分の好みに合わない文体であったらどうであろうか。考えてみて欲しい。『西英文読解講義の実況中継基礎完成編』と『富田の英文読解100の原則』という最高水準の参考書がある。参考書史上に残る名作なのだが、文体がまるで違う。親しみやすい講義調の前者の文体、シニカルな後者の文体（シニカルさの中にも受験生への愛情は含まれている）。同じ名著とは言っても、受ける印象はまるで違う。その点を理解しないで、人の話を鵜呑みにして購入してしまうと、せっかくの名著もただの使えない参考書になってしまうのだ。

　自分が抵抗なく受け入れられる文体の参考書を使うようにしよう。

解説を重視せよ！

「参考書は問題に金を払うのではなく、解説に金を払うものだ」と、予備校生時代に教えてもらった。当時の参考書といえば、問題があって、答えがあって、解説と言うにはあまりにもお粗末なヒントもどきが掲載されていたのが一般的であった。この中から比較的にましなものを選んで使っていた。

　ところが、現在の参考書は、「ここまで手の内を見せてしまっても大丈夫なの」と思われるほど解説の充実しているものが多い。にもかかわらず、売れている参考書の中には、昔の問題集そのものというものも見受けられる。

　問題をバリバリ解くレベルにある受験生ならば、何を選ぼうとも関係ないが、その域に達していないほとんどの受験生は、解説が理解できるか、解らなかったところが解るようになるかについて気をつけないと、とんでもない目に遭うことになる。

英語の苦手な受験生の参考書の選び方

　選び方としては、

• 単語集1冊
• 文法の問題集1冊
• リファレンス用の参考書1冊
• 長文用の問題集1冊

　の計4冊を基本にして選んで欲しい。

　英語が苦手な受験生にとって一番大切なのは、自分ができなくなった時点まで戻る勇気だ。確かに、本番当日まで時間もないだろう。基本に戻るのは不安な面もあるだろう。

　しかし、解らなくなった時点戻らないことには、永久的に英語なんてできるようになりはしないのだ。不安な気持ちは分かる。でも、やらなきゃだめなことなんだ。

英単語基礎本の効果的な使い方

　このレベルの単語でつまずいている受験生に対して、「単語は文章の中で覚えろ」とか、「前後から類推しろ」とか言ったところで、できるはずもないし、また、そのレベルの受験生を困惑させるだけだ。

　とにかく英単語基礎本に載っているような単語を知らなければ、一刻も早く覚えることだ。それ以外に方法はない。